2019年度後期(9月〜)に放送されるNHK連続テレビ小説朝ドラ「スカーレット」の制作が決定しました。今回ヒロインを務めるのは女優・戸田恵梨香さん(30歳)。
今回、朝ドラ「スカーレット」の戸田恵梨香さんが演じるヒロイン「川原喜美子」のモデルは実在するのか?を調べてみました。
目次
「スカーレット」のヒロイン川原喜美子のモデルは実在するのか?実話なの?
今回、戸田恵梨香さんが演じるヒロインの川原喜美子は昭和30~40年代の高度経済成長期に焼き物が盛んな滋賀兼の信楽(しがらき)町で活躍する女性陶芸家です。この川原喜美子のモデルとなった方は実在し、信楽の陶芸家である神山(こうやま)清子さんを取材し参考にしたそうですね。設定や詳細は「フィクション」なので実話ではなく、原作はなく脚本家・水橋文美江さんのオリジナル脚本となっています。
モデルとなった信楽の陶芸家である神山清子さんは現在82歳。生まれは長崎県佐世保市ですが父の仕事の都合で九州や近畿を転々とし、11歳のころに陶芸の里・信楽へ。和洋裁学校を卒業後に陶器の絵付け助手になり、その後陶器会社を経て27歳で独立します。途絶えていた古信楽の再現に成功し、自然釉薬を使用した陶芸の第一人者となりました。
神山さんが作陶を始めたころ、女性が窯場に入ると「穢れる(けがれる)」と言わており、女性で窯焚きをする方はいませんでした。そのため神山さんは女性陶芸家として先駆者となりました。同業の夫が陶芸の助手と駆け落ちしてしまい、苦しいながらも子育てと陶芸を両立したそうです。
その後、ご長男の賢一さんが29歳の時に「慢性骨髄性白血病」で倒れてしまいったことからドナー(骨髄提供者)探しに奔走しますが、2年後に病状が悪化して亡くなってしまったそうです。当時はまだ「骨髄バンク」はなく、ドナー探しを通して骨髄移植を必要とする患者が多くいることを知り「骨髄バンク運動」を広めていった方です。
川原喜美子はどんな役?
今作で戸田恵梨香さんは信楽焼の女性陶芸家である川原喜美子の15歳〜50代を演じます。
川原喜美子は1937年(昭和12年)大阪生まれで3人姉妹の長女。9歳で滋賀県・信楽に移り住み、幼いころから一家を支える働き者。焼き物の里である信楽で育ち、やがて男性ばかりの陶芸の世界で女流陶芸家としての人生を歩み始める。
同業の夫と結婚ののちに自らの窯を持ち、独自の信楽焼を生み出そうと奮闘し愛情をこめて多くの弟子を育てていく傍らで二児の母としての顔も持つ。
陶芸にかける情熱は誰にも負けないず、細かいことにこだわらないお人よしな性格で、周囲に頼られるタイプ。特技は意外なことに絵と柔道とのこと。
モノを作り出す情熱と喜びを糧に、失敗や挫折にめげず生きていく女性を描いています。
スカーレットのあらすじ
戦後まもなく、大阪から滋賀・信楽にやってきた戸田恵梨香演じる川原喜美子。喜美子は両親と二人の妹と貧しく暮らしており、幼いながらも一家の働き手のがんばり屋さん。
15歳になり大阪で就職した喜美子は、数年で信楽に戻ることに。焼き物の里である地元の信楽焼に魅了され陶芸界に飛び込み、男性ばかりの陶芸の世界で女性陶芸家になるべく奮闘する日々が描かれている。同業の夫を持ち、自らの釜を持ち弟子を育てる傍ら、二児の母としての顔を持つ。
喜美子の波乱万丈な人生だが、喜美子の陶芸や人柄に魅了され集まる人々とモノを作り出す情熱と喜びを糧に、失敗や挫折にめげず生きていく。
舞台は戦後まもなくの混乱・復興期から、女性の生き方や働き方が大きく変化した高度経済成長期の辺りまで。
タイトル『スカーレット』とはひ色のことで、伝統的に炎の色とされ、黄色味のある鮮やかな赤色を指す。
「緋」は「火」に通じ、陶芸作品に表れる理想の色のひとつである。窯をたく炎が勝負の陶芸と、熱く燃えるような情熱的な人生につながる。
最後に
朝ドラ「スカーレット」のモデルとなった神山清子さんは、ドラマもヒロインである川原喜美子同様に大変な人生を歩んできていたようですね。
神山清子さんの人生は映画「火火(ひび)」にもなっているようですが、こちらも気になります。
朝ドラ「スカーレット」の放送は2019年9月〜 お見逃しなく。
最後までお読みいただいありがとうございました。
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