この時期になると、直木賞や芥川賞の受賞者の発表で世間が賑わいますが、直木賞や芥川賞の選考基準って一体何なのでしょうか?また直木賞と芥川賞の違いって何?先日、第160回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が開催され、芥川賞が上田岳弘さんの「ニムロッド」と町屋良平さんの「1R(いちラウンド)1分34秒」の2作。直木賞が真藤順丈さんの「宝島」に決まりましたね!
最近では、芸人さんや芸能人の方が受賞したりすることもありますし、ますます選考基準が気になり調べてみました!
目次
直木賞と芥川賞の選考基準って?
文藝春秋ホームページの「各賞紹介」には、このように書かれています。
〈芥川賞〉
芥川龍之介の名を記念して、直木賞と同時に昭和10年に制定された。各新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品中最も優秀なるものに呈する賞(応募方式ではない)。主に無名もしくは新進作家が対象となる。
正賞は懐中時計、副賞は100万円。授賞は年2回。
上半期(12月1日~5月31日までに公表されたもの)の選考会は7月中旬、贈呈式は8月中旬。「文藝春秋」9月号に掲載。
下半期(6月1日~11月30日までに公表されたもの)の選考会は翌年1月中旬、贈呈式は同2月中旬。「文藝春秋」3月号に掲載。
選考委員は小川洋子・奥泉光・川上弘美・島田雅彦・高樹のぶ子・堀江敏幸・宮本輝・村上龍・山田詠美の各氏。
〈直木賞〉
直木三十五の名を記念して、芥川賞と同時に昭和10年に制定された。 各新聞・雑誌(同人雑誌を含む)あるいは単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品中最も優秀なるものに呈する賞(応募方式ではない)。無名・新進・中堅作家が対象となる。
正賞は懐中時計、副賞は100万円。授賞は年2回。
上半期(12月1日~5月31日までに公表されたもの)の選考会は7月中旬、贈呈式は8月中旬。「オール讀物」9月号に掲載。
下半期(6月1日~11月30日までに公表されたもの)の選考会は翌年1月中旬、贈呈式は同2月中旬。「オール讀物」3月号に掲載。
選考委員は浅田次郎・伊集院静・北方謙三・桐野夏生・高村薫・林真理子・東野圭吾・宮城谷昌光・宮部みゆきの各氏。
う〜ん・・・ちょっと難しい!!つまりはどういうことなの?
もう少し噛み砕いて説明すると
〈芥川賞の選考対象〉
「純文学」なおかつ「短編」であり、そして雑誌や新聞に発表された作品
※純文学とは、文学そのものの芸術性や表現形式を重視した小説のことを指すんだそう。
また、芥川賞は新人作家の登竜門的な位置づけでもあり、2017年にはピース又吉さん受賞し、新人作家としてスタートを切りましたね。
〈直木賞の選考対象〉
「大衆文学」をテーマとしており、娯楽性の高い小説が選考の対象
新人が競い合う芥川賞に対して、こちらは熟練の小説家たちが競い合うイメージが強い感じ。
という違いがあるようですね!
直木賞と芥川賞ってどう違うの?
芥川賞は、作者本位なので商業性は低く、「芸術性」などを重視しており、直木賞は読者本位なので、商業性が高く「娯楽性」を重視している点が大きく異るようです。
ちなみに、直木賞と芥川賞は両方受賞することは不可能なんだそうです。片方を受賞した場合は、もう片方の選考から外れるとか。
最後に
今回、直木賞と芥川賞の違いについて調べてみました。今まで知らずに受賞者をただただすごーい!と言っていましたが、これからはちょっと見る目が変わりそうです。第160回の直木賞を受賞した真藤順丈さんの「宝島」もすでに人気作品のようで、SNSで「面白い!」の声があがっていますね。
読者目線の直木賞、ちょっと読んでみたいです!
上田岳弘さんの「ニムロッド」も仮想通貨が題材で面白そうですし、町屋良平さんの「1R1分34秒」はボクシングが題材の純朴な主人公の物語で気になります!
あらすじが気になる方はこちら。
→真藤順丈の「宝島」のあらすじや感想は?戦後の沖縄が舞台小説。直木賞に決定!
→上田岳弘の「ニムロッド」のあらすじや感想は?仮想通貨が題材の現代的な話。芥川賞に決定!
→町屋良平の「1R1分34秒」のあらすじや感想は?ボクシングが題材で温かみのある作品。芥川賞に決定!
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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