第164回直木賞に選ばれた宇佐見りんさんの「推し、燃ゆ」(河出書房新社)。好きなアイドル「推し」を応援することが生活の中心になっている女子高生の姿を描いた小説ということですが、一体どんな内容なのでしょうか?
あらすじや実際に読んだ方の感想などを調べてみました。
※少々ネタバレを含みますのでご注意ください。
目次
「推し、燃ゆ」のあらすじ
「逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈”することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し――」
本書は「推しが燃えた。ファンを殴ったらしい。」という書き出しから、主人公が好きなアイドル「推し」が芸能界を引退するラストコンサートまでを描いています。
ファンを殴ってしまったころから「推し」が炎上する話ですが、ミステリーではなくのようなものではなく、主人公にとって推しがどういった存在なのか、主人公がどのような生活をしているのか、ひたすら淡々と続く日常が描かれています。
主人公はある障害から、バイト先や学校で力を発揮できずにいるにもかからわず、推しに関することだけには、情報収集や分析・推しの発言を一字一句もれずにノートに書き連ねたり、ブログを書いたりとある種の異様な力を発揮します。
周りが当たり前としていることがうまくいかずに他人から一見惨めにみえてしまったとしても、「推し」を推すことで主人公の胸のそこから湧き上がるエネルギーは主人公の生きる活力となっている。そんな主人公の変容していくさまを描いた青春の物語。
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宇佐見りんの「推し、燃ゆ」の感想は?
見事に芥川賞を受賞した、宇佐見りんの「推し、燃ゆ」ですが、すでに読まれている方の感想を調べてみました!
『推し、燃ゆ』読んだ。
推しを推すこと、推しがただの人になった時、そして推しの現在をこれからも近くで見続ける人が居るのを知った時…
考えさせられた。
私はどうなっちゃうかな…
主人公みたいにはなりたくない。— カカロット (@kakapo2hukurou) January 26, 2021
推し燃ゆ読んでから明らかにテンションがハッピー野郎になったからオススメします。
— 目ほそ (@mehoso_me) January 26, 2021
“推し”を推すことは、彼女の人生の全てだった。生きる手立てであり、業だった。そんなある日、”推し”がファンを殴ったとして炎上してしまい…。
それは希望か、絶望か。
ぜひ、あなたの目で確かめて下さい。芥川賞受賞作、宇佐美りんさん「推し、燃ゆ」(河出書房新社)少しだけ入荷してます!
I.M. pic.twitter.com/fKN4bGpZqU— 紀伊國屋書店広島店 (@KIno_Hiroshima) January 26, 2021
推し、燃ゆ 電子書籍だけど読了…
聞き馴染みのあるワードが所々出てきて笑っちゃったりしたけど、取り敢えず共感出来るところは多かったなぁ…
地獄のオタクって感じでそこそこ鬱だった😉面白かった!— みはら (@mi_ha_rara) January 26, 2021
「推し、燃ゆ」読破。
表現がまどろっこしくて読むの大変でした。
病気なのだろうけどもそこの理解が私的に深くないから彼女の気持ちがちっとも分からなくて、陥った状況も薄っぺらく感じてしまって。そしてどうしても脳裏に浮かぶあの人、なんだが私はそこまで彼に思いは無いから何の共感もなく。
— ナツメ (@natsumesaku) January 25, 2021
「推し、燃ゆ」一気に読んでしまった。面白かった!推しがいる人は勿論、自分が誰かの推しの立場にある人にも読んで欲しいな。推すということが瑞々しく、生々しく、痛々しく、鮮やかに言語化されていて、うんうんと頷いたり、あちこち刺さったり、なるほどと思ったり。まさしく今の文学。 pic.twitter.com/xH3vnlNQ6o
— 白イルカ (@shiro_irukakun) January 25, 2021
宇佐見りんさんのプロフィール
氏名:宇佐見りん(うさみりん)
生年月日:1999年5月16日
出身:静岡県(神奈川県育ち)
2019年:『かか』で文藝賞を受賞し(遠野遥と同時受賞)
2020年:同作品で三島由紀夫賞を最年少で受賞、第44回野間文芸新人賞候補にも選ばれ
2021年:『推し、燃ゆ』で第164回(2020年下半期)芥川龍之介賞受賞
綿矢りさ、金原ひとみに次ぐ、史上3番目の若さでの受賞となった
最後に
宇佐見りんの「推し、燃ゆ」のあらすじや感想をご紹介しました。
若くして芥川賞を受賞するなんて、本当に素晴らしいですね。私にも推しがいるので、一度は読んでみたい作品だなと感じました。
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最後までお読み頂きありがとうございました。
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